’07/3月末より思いたって、沖縄へと旅に出ました。
今回の目的は、沖縄の染織、紙の展覧会を観にいくことです。
紙展では紙漉きの明松政二さんが沖縄の浦添市立美術館にて、北海道の樹木と対比するように沖縄の樹木を紙に漉いて、大きな構想の展覧会でした。
タイトルは、「紙展」となっていましたが、何と展覧会場ではコレでも紙というのかというほど巨大なものが展示されていました。
見ていて面白かったのは、沖縄の風土で育った木から漉いた紙には沖縄の風、水、空気が伝わってきて、反対に北海道の木々からは大地の土を思わせるようなものが出来上がって、展示室を占領していました。
そして、もうひとつの目的である芭蕉布を織っていますHさんに会いに行くことです。
芭蕉のある産地は、沖縄北部の大宜味村喜如嘉という山深いところです。
今は、芭蕉の花の盛りで、こんな赤い花が咲くんですね。
それよりも、芭蕉布が出来上がるまでの工程を聞いてびっくり!!
芭蕉は幹の部分のところより繊維をとるのでそこを太らせるため、葉っぱまで栄養をいかないように、芯止めということを、3回も行うそうです。
そうやって取れた芭蕉の繊維は、これまた外側から芯に向かって4つに分けて、中の柔らかいところのみを着尺にするそうです。
外の硬い部分が帯として織られるそうです。
でもその織りに行き着くまでが相当大変です。
煮たり、染めたり、苧んだりと工程は果てしなく・・・。
(ここでは、割愛させていただきますが、詳しくはとーくにパンフレットと芭蕉糸があります)
と、いうことで、私は、Hさんに1枚芭蕉布を織っていただくことにしました。
Hさんの織った織物。コレは、半幅帯です。
最後になりましたが、今回の旅は本当に沖縄で染織をされています内間ルミ子さんには大変お世話になりました。
その、内間さんと一緒に以前、染織をされていたIさんの工房にも行きました。
ここは、那覇市内は首里城近くで、花織りをされているところです。
沖縄の花織りはとても有名ですが、この工房では伝統的な花織りよりもとても明るい色目で織り上がった着尺に出会いました。
コレが、Iさんの工房の作品です。
写真は、私の好みで撮りましたが、
いずれも、沖縄の、海と風を思わせる色使いがとても心地よかったです。
(着物好きの私にはたまりませんでしたよ)
何度行っても、新しい発見のある沖縄は魅力なところです。